学生から広がるきものの輪。「京都着物企画」とは?
「京都着物企画」は、きものをはじめとする日本の伝統文化を学び、その魅力を若い人へ伝え、継承することを目的とした京都大学公認の学生団体です。
2001年に別団体のプロジェクトの1つとして発足し、2013年に独立しました。
2025年度のメンバーは1〜2年生の約20名で、例年2年生が中心となってきものの魅力を発信するイベントなどを行っています。先輩から受けついできたノウハウに、その年のメンバーならではのアイデアや工夫を加えたきものの祭典「着京祭」や「きもの譲渡会 -kistory-」は、きもの好きだけでなく呉服関係の事業者や、きものレンタル店なども注目するイベントです。

13代目会長の矢成さん(写真右)と、外務部長の岡元さん(写真左)。「着京祭」にて。
まずは、きものを着る、楽しむことから始まる活動
「京都着物企画」の活動で大切にしていることは、“まずは自分たちがきものを楽しむこと”です。
新たに入会する学生は競技かるたや茶道の経験者など、身近にきものと接し、興味をもつ学生が多いものの自分できものを着られる人はほとんどいません。そこで最初に行われるのが着付けのレクチャーです。

「きもの譲渡会 -kistory-」に来た参加者に着付けを教える「京都着物企画」のメンバー
着付けは先輩が後輩へ教えていくのが伝統で、あわせて柄や種類といったきものの基礎知識、TPOに合わせたきもの選びのコツなども先輩が教えます。

メンバーで夏に出かけた京都府立植物園(写真左)と、貴船神社(写真右)
やがて全員がきものを着られるようになると、次は実際にきものを着て外出。2025年は京都市京セラ美術館や京都府立植物園など、月1回ほどのペースで市内のさまざまな場所へ出かけたそうです。
きものを着られるようになると、帯締めや帯揚げといった小物のアレンジや和洋折衷のコーディネートなど、メンバー同士の情報交換、交流も深まります。取材当日も、洋装用の細いベルトを帯締めがわりにしたり、手作りの帯留めをしたり、夏物の羽織を洋服に合わせたり、と、固定観念にとらわれない自由な装いを楽しんでいる姿が印象的でした。
和文化フェス「着京祭」から生まれたつながり、広がる活動
そんな「京都着物企画」の取り組みの中で、メインイベントとなるのが年に一度行われる「着京祭」です。2025年は9月13日に岡崎公園で開催されました。



きもの研究家のシーラ・クリフさん(写真左上)、きものファッションショー(その他3点)
普段着からフォーマルまで、毎日を彩るきものをイメージしたファッションショーや、きもの研究家のシーラ・クリフさんを招いたスペシャルトークショーのほか、華道や茶道、三味線などの体験ワークショップ、「京大カレー部」などのブースも出店し、京大生だけでなく、現役モデルや美容専門学校の学生、プロの着付け師、飲食店など、年齢や仕事のジャンルを越えた人たちが集い、イベントを盛り上げました。


2025年9月に実施された「着京祭」の様子

毎年メンバーで制作する「着京祭」のパンフレット
「着京祭」の運営資金は例年企業からの協賛金を募りますが、2025年はクラウドファンディングにも挑戦したそうです。
学業やアルバイトの合間にメンバーが協力してイベントの準備を進めていくのは大変なことですが、同時にさまざまな人とのつながりが生まれ、2026年は丹後ちりめんの産地訪問や丹後ちりめんPRイベントへの参加も予定しているとか。活動の幅も広がっているようです。
それぞれの楽しみ方を大切にすることが継承につながる
きものは古来のスタイル、形を保存するのも大事ですが、その時代に合った解釈で、その都度更新していくのも大事では、と「京都着物企画」のメンバーは話します。
きものは過去のものではなく、今も更新され続ける文化で、時代に合わせた着こなし方や、それぞれが楽しみ方を見つけていく、その積み重ねがやがて継承へとつながっていくと語ってくれました。

2025年度のメンバー。「きもの譲渡会 -kistory-」にて
「京都着物企画」では、一緒にきものを楽しみ、活動する京大生を随時募集しています。きものが好きな学生はもちろん、「これから着てみたい」という初心者も大歓迎。興味のある京大生はInstagramのDMで問い合わせを。
また、イベントの実施や、活動を応援してくれる協賛企業募集についてもInstagramやXでも発信しています。フォロー、応援をよろしくお願いします。
京都大学 学生団体 京都着物企画