京都駅から地下鉄・市バスで約30分、京都の文化ゾーンといわれる岡崎エリアにある京都国立近代美術館で今夏、「きもののヒミツ 友禅のうまれるところ」展が開催されています。
会期中、きもの姿で来館し、受付で「京都きものパスポート」を呈示すると、観覧料が割引になることをご存知でしょうか? 今回のコラムでは「きもののヒミツ 友禅のうまれるところ」展の見どころと、きもの姿で受けられる特典の詳細について紹介します。
疏水沿いにある京都国立近代美術館(画像提供:京都国立近代美術館)
きものに秘められた美と創造の物語へ
「きもののヒミツ 友禅のうまれるところ」展は、世界から“Wearable Art(着るアート)”、つまり美術品としても高い注目を集めるきものの美しさと、そのデザインが生まれた背景やものづくりの思考に迫る展覧会です。
小袖
京都画壇が手がけた原画等
会場は「第1章 平面と立体のあいだで きものと雛形本」、「第2章 京都画壇の日本画と下図、染色図案」など、4つの章で構成されています。
江戸時代から現代までのきものの歴史や意匠の特徴、変遷の紹介だけでなく、反物のときの“平面”の美と、まとうことで“立体”となる美を、きものの作り手たちがどのように工夫し、挑戦し、新しい図案を描いてきたか。時代ごとの社会背景や流行、人々に与えた影響などについても触れながら、友禅染めを中心とした約260点の作品を通して表現しています。
「岸竹堂が描いた屏風の展示
中でも見どころは、神坂雪佳などの絵師や画家が手がけた図案の原画や、彼らが下絵を手がけた染織品。そして国の重要文化財に指定後、初公開となる岸竹堂(1826-97)の屏風「大津唐崎図」「梅図」(いずれも後期展示)です。京都画壇ときものの深いつながりを改めて感じる優品を、間近で見ることができます。
人間国宝作家による作品
また、明治から昭和初期の流行をうつした友禅染裂(ゆうぜんぞめぎれ)や、小袖の模様や配色などを記した雛形本の数々、そして京都の友禅作家で人間国宝5名による作品群も見応えがありました。身にまとった時の柄の重なりなど、立体となった美しさに想像が膨らみます。
雛形本の展示
イヤホンガイドは京都ゆかりの女優さん
「きもののヒミツ 友禅のうまれるところ」展を見ながら、イヤホンで案内を聞くことができる「音声ガイド」の声は女優の常盤貴子さんが担当されています。
いつも素敵なきもの姿でBSテレビ番組「京都画報」に登場されている常盤さん。隣で一緒に鑑賞しているような臨場感、優しい語りかけで、より作品の理解を深めることができました。大変おすすめです(会場レンタル版 650円)。
また、1階ミュージアムショップはメモ帳やマスキングテープ、刺繍キーホルダーなど、ちょっとしたおみやげにもぴったりなオリジナルグッズも豊富です。こちらもぜひお立ち寄りください。
刺繍キーホルダー
マスキングテープやポストカード
きもので行くと、お得な特典も
きもの・ゆかた姿の方は、観覧料が割引される嬉しい特典もあります。
<きもの特典の受け方>
- きもの、またはゆかた姿で京都国立近代美術館に来館
- チケット購入時に窓口で、スマートフォンの「京都きものパスポート」画面を見せる。画面はこちら
- 観覧料金が割引になる(一般2,000円→1,800円、大学生1,300円→1,100円、高校生600円→400円)
「きもののヒミツ 友禅のうまれるところ」展は2025年9月15日(月・祝)まで開催され、その後10月から一部展示品を変更して静岡市美術館へ巡回予定です。
「京都きものパスポート特典」は京都国立近代美術館のみの特典ですので、日々厳しい暑さの中ではありますが、きもの姿で美術館めぐりや、お出かけをお考えの方は、ぜひプランに加えてみてください。
展覧会名:きもののヒミツ 友禅のうまれるところ
会期:2025年7月19日(土)〜9月15日(月・祝) ※前期:7月19日〜8月17日、後期:8月19日〜9月15日
会場:京都国立近代美術館
開館時間:10:00〜18:00(金曜は20:00まで)※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日(8/11・9/15は開館)、8/12(火)
入館料(税込):一般 2,000円/大学生 1,300円/高校生 600円
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